ファイアーエムブレム if短編出ます。
とぼけたメイドとタクミの支援会話が可愛らしかったので気に入りました。キサラギ少し出ます。
「父上みてみて!大きなしかを獲ったよー」
無邪気に駆け込むキサラギの声を遮るようにシーとフェリシアは、人差し指を唇にあってた。
「キサラギ父上は、少しお昼寝中だから起こさないでくださいね」
大好きなタクミがフェリシアの膝の上ですうーすうーと眠っていた。長く結わえあげたひとつ結びをきにせずに眠る父。
「フェリシア……キサラギ……そっちは、危ない戻れ」
「タクミ様大丈夫ですよ。私がついてます」
タクミの頭を撫でる。キサラギは、タクミの隣で横になった。
「キサラギは、ほんとうに父上が大好きなですねー。」
「うん。冷静で強くてかっこいい父上大好き!」
くすっと笑みをこぼすフェリシア。
「ねぇ。母上は、父上とどうやって身分結婚したの?」
頬が熱くなった。
「母上は、部族の村の娘だったんでしょ。その村の話が聞きたい」
「村に住んでいたといっても母さんが小さい頃だけでしたよ。雪の深い集落でしたから毎日雪で雪玉作って遊んでましたし。洞窟に行っては、宝石を集めてました。」
「部族の村の雪の深さってどのくらい」
「地面と同じくらい固くて深かったですよー。母さんは、ただの村の娘じゃなく族長の娘だったのですよー。」
「地面と同じなんて真っ白な場所なんだね。その村どこにあるの」
「暗夜王国の雪山の方です。ただ寒すぎって防寒しないと観光として向かない場所です。」
「母上は、氷の部族の村に住んでいたから?氷と冷気を出せるの?」
「そうですねー。今では、眠気覚ましとして使いますね。こんなことも出来るのです。えいっ!」
フェリシアは、氷を出して暗器で削り兎の形を作った。
「わぁ氷うさぎだ」
「作って遊ぶこともできるのです。」
「君の冷気で目が覚めちゃったよ。」
「タクミ様すいませんー。起こしちゃいましたかー。」
「うーん。よく眠ったからいい。キサラギおかえり。」
「ただいま父上。」
キサラギがタクミにぎゅーと抱きついた。
氷のうさぎがタクミの肩に当たった。
「つめたい。キサラギうさぎが溶けるよ。」
「わわっ溶けちゃう!」
「慌てなくともまた作れますから」
手のひらにあった氷のうさぎがなくなりガッカリするキサラギ。
「僕も氷が出せたらうさぎまた作るのに。ねぇ父上僕を氷の部族の村に連れてって。」
「ダメっ!!」
フェリシアが怒りに近い声をあげた。少し驚いたキサラギは、呆然とした。
「キサラギ今氷の部族の村は、今は、遠いところにあるから連れていけないのです。怒鳴ったりしてごめんなさい。」
「キサラギ大きなしかを見せてくれないか。」
しかをみせにタクミと外に出た。
「立派なしかだね。」
「罠で誘き避せたんだすごいでしょ」
「あぁ。すごいよ。今夜の煮物にしようか」
「僕いっぱい狩りを覚えて父上のふるさとをなおす手伝いがしたい。いつかは、母上のふるさとにも行ってみたい」
「それは、頼もしい。少し大きくなったら行ってみようか母上の遠く離れてしまったふるさとも白夜王国にもキサラギを連れていくよ。」
いつかは、ただいまと言える場所を復興させる。壊れた白夜王国も。反乱で荒れた氷の部族の村も。子供を連れていける春芽吹く暖かみのある妻のふるさとへ。
終わり。