続きです。ジョーカーとカンナです。
カンナは、ギュンターとの間に生まれた息子です。
カシャッと鍵を開けてカンナは、倉の中を走り出した。目も爛々としている。
「あれ?ない!鎧と刀が何処にもない!」
倉の中に立て掛けていたカムイ様の鎧にシジイの鎧に夜刀神が無くなっていた。カンナは、左に右に首を回しても目的の物は、ない。
「なんで!ないのー。」
「カンナそれは、カムイ様がもうすでに運ばれたのだと思います。」
「えっ?何処に運んだの?ジョーカー知ってるの?」
「えぇ。カムイ様がジ‥ギュンターと運んだ先は暗夜王国です。」
「えっなんで?なんで?どうして?」
わめき散らすカンナは、ジョーカーに訪ねる。
「カンナ鎧と刀のことをカムイ様に聞いていましたか?」
「お母さんが暗夜王族の王女だった頃に着ていた鎧。お父さんは、暗夜王国の騎士をしていた頃に着ていた鎧。」
「では、刀は?」
「白夜王国にあった刀でいつかは、お母さんのお姉ちゃんに返す予定のあっ!」
「はい。カムイ様は、ギュンターと一緒に暗夜王国に里帰りする際に運びこんだのです。」
「僕一言も聞いてないよ!?鎧も刀も見つけてからまだ触っていないのにー。」
むぅーとカンナは、頬を膨らませた。
「僕が鎧と刀見たいって言ったときにはお父さんが『あれは、戦後生まれが触っていい代物では、ない!』っていうもんだから。ジョーカーと一緒いれば鎧と刀を触っても大丈夫だと思ったのにー。」
そう言って床に座るカンナにジョーカーは、呆れた。
「なぁカンナ白夜王国と暗夜王国の戦争の話を聞いたことは、あるか?」
「何それ?知らないー。」
「カムイ様は、戦争に参加をするときに「救い切り開く刀」夜刀神を振るった。」
「やとのかみ?何それ?」
「刀の名前も聞いていないのか?じゃカムイ様と一緒に参加した戦争の話を聞かせてやる。こっちこい。汚れ払え。」
「うん。」
カンナは尻についた泥を払った。
区切り。