尸魂界から現世に繋がる門を通り、咲良は空座町に到着した。
事前収集した情報によると自身を轢き殺した犯人は獄中で病死したらしく、
その際、迎えに来た死神を半殺しの状態にしたのだそうだ。
「………………………………まぁ、何にせよ斬り捨てるだけだよね。」
咲良はそう言うと、自身が轢き殺された事故現場に向かった。
「……………あの子、大丈夫かな。」
事故現場に向かうと、交差点の脇にある歩道にはたくさんの花束とお菓子が供えられていた。
母親に連れられた小学生ぐらいの女児が、花束を置き、手を合わせる。
「………あの子…………。」
「……………花蓮、ちゃんとお礼を言わなきゃね。」
「うん。………助けてくれてありがとう、お姉ちゃん。花蓮、小学生になったんだよ。
お姉ちゃんにも見てもらいたかったな。」
とその時、霊圧が乱れ、咲良は斬魄刀に手をかけた。
「ア…………アア!!」
スクランブル交差点に虚が現れ、虚は花蓮に目をつけた。
「ママ、怪獣がいるよ?」
「………怪獣?何処にいるの?」
「………ママ、見えないの!?」
「……あの子、見えるのか………!!」
言うが早いか、咲良はスクランブル交差点へと駆け抜けた。
「…………舞え、百花繚乱!!」
始解した咲良は、斬魄刀の刃を虚に向け振り下ろした。
「……………死神………来たのか…………!!」
「……………お姉ちゃん、誰……………?」
「……………お母さんと一緒に安全なところへ。大丈夫、すぐに終わるから。」
そういうと咲良は刀を構えた。
続く。