目が覚めたら、そこは電脳世界でした。
いや、なにそれ、美味しいの…
「ようこそ、選ばれた諸君、君達はゲームの資格を手に入れた」
どうやら、ほんとうに有り得ないことなのですが、俺達前宮学園の生徒は電脳世界へ迷い込んだようです……たぶん。
*
異空間というのは、こういうところを言うのだろうか。
まるでブラックホールのような、どこまでも続く黒い空間。
ボンヤリと宙に浮かびあがる文字がある。
フワフワ、と俺自身も浮いていた。というか、地面がないのだ。
俺、死んだんだろうか……。
なに…ここ…
「ここは…」
「ここは…どうやら地球じゃないね…すくなくとも僕が知っている地球じゃない…」
パソコンを叩きながら、俺の傍らに座る副会長は言う。
我が学園の副会長様。
御堂修一郎様。
地球じゃないって…
宇宙!?いやいや、
俺まだ10代だったのに…
こんなところで死ぬなんて…
ごめんね、父さん母さん…
先立つ不幸をお許し下さい。
なんて悲観にくれていたら。
「…あぁ?なんで俺様とお前とこのわけわかんねーやつがこんなところにいるんだ?」
酷くご立腹な様子で、会長は俺を指差す。
そう、ここにいるのは我が学園きってのカリスマ生徒会長、大道寺出雲様。
俺達の学園を束ね、しきっている方で、その地位は教師よりも高い、生徒会長様がいた。
今このばにいるのは、会長に副会長に、なんの変哲もない、いち生徒の俺だけだ。
「んで、お前は誰なんだ…」
「あ、あの…俺は…」
『ようこそいらっしゃいましたの!えらばれし方!』
会長に名乗ろうとしたら、会話を遮るように、高い機械的な声がした。
声の方をみると、フワフワした白いウサギが二歩素行で歩いて来る。
なに、ぬいぐるみ…?
『…ようこそ、選ばれた旦那様方!』
ウサギは俺達を前に行儀正しく、ペこりと頭を下げた。
こちらは天/国/に/1/番/近/い/男
BLパロです。
出版社様お呼び作者様、ならびに放送局とは一切関係ありません。
若干名前が原作と違います
ー
史郎は毎日無気力に過ごしていたがある日、自分は天使と名乗る男に出会う。胡散臭い男から与えられたのは命題。
その命題をクリアしないと史郎はそく死亡する。
史郎
→無気力人間だったが、天道との出会いと命題により、少しずつ成長していく。
天道
自称天使。史郎に神様からくる命題を渡し、命題がクリアできるようサポートする。
ー
自称天使、天道が俺の元にやってきて、早数ヶ月。
天道は…まだ、俺の家にいた。すべての命題をクリアしたにも関わらず、だ。
「あー、今日も快便やねっ!あースッキリ」
なんて、いつものように、おちゃらけて、俺に向かいニヤニヤと笑みをむけてくる天道。
「このクソ天使」
悪態つきながらも、俺もそれに笑みを返している俺は…やっぱり天道が好き…なのだろう。
天道がいなくなった時は本気で泣いたし、俺は天道を兄弟以上の大切な人間だと思っている。
これからも、ずっと一緒にいたいくらい…
「史郎…」
「天道…」
ガシ、っと突然天道は俺の肩を掴んだ。
そして真剣なかおでこちらを見てくる。
なんだ?
「………、」
「天道…?」
な、なんなんだ…この真剣な天道のかお。
なんで何も言わないでこっちを見ているんだ…
自然と目が泳ぐ。
そこへ…
ーぷうっ
場の空気を壊すような、間抜けな、音……
「あぁ、スッキリスッキリ」
「スッキリじゃねぇっ!天使の癖に屁こくやつがあるか」
「あ〜、やぐらしか!なんばいうとね…屁ぐらいで…」
「くせぇんだよ、てめぇの屁はよ」
「なにぃ…」
喧嘩して
仲直りして、
笑いあって
助け合って
そんな…
そんな平凡だけど…
大切な毎日。
家なき子、作者、制作者、放映者とは一切関係ありません
チホ→千鶴
黒岩→黒崎
BL変換お願いします。
大まかなあらすじ。(ネタバレ含む)
復讐の為五人もの人間を手にかけた千鶴。そんな千鶴が刑務所から出てくるのを待つ黒崎の話。
》
面会時間。
黒崎さんは、今日も僕のところにきてくれた。
「黒崎さん…」
「よぉ…」
黒崎さんは椅子に座り、今日も愉しい話をたくさんしてくれる。
愉しい愉しい、お話を…
「あははは…」
「全く参っちゃうよな…」
「うん…」
「千鶴…」
ふいに、黒崎さんの顔が真顔になる。
久しぶりにみる黒崎さんの真剣な表情に、ドキンと胸が高鳴った。
「ここから…出たら…さ」
「……うん…」
「一緒に、すもうか」
「えっ…」
「ずっと一緒に…チビ達と、俺と千鶴で…
ずっと一緒に暮らそうか…」
「ずっと…」
ずっと一緒に…。
黒崎さんといられたらどんなにいい事だろう。
でも無理だ。
僕は復讐から五人もの人を殺した。鈴の大切なお兄さんも殺してしまった。
僕は…黒崎さんと一緒に暮らしていけるはずがない
僕だけ幸せになんか、なっちゃいけないのだ
「…千鶴…?」
「一緒に…」
「ん?」
「一緒に暮らせたら、素敵だね、ずっと一緒に…暮らせたら…」
黒崎さんと…
「暮らせるよ…」
「黒崎さん…」
「暮らせる。俺達はずっと、一緒だ」
家/な/き/子制止作者及び放映者とは一切関係ありません
晴海→春樹
スズ→鈴
大まかなあらすじ
鈴を守ってくれた春樹は、母親とともに炎に負かれ消息を絶つ。
鈴は悲しみ、住んでいた町を出て、また一人家のない生活をする。
そこへ…春樹そっくりな人物が……。(家/な/き/子2のその後妄想です)
BL変換にてお願いします。
「春…樹…」
息を呑む鈴。
背中からはタラリ、と冷や汗にも似た冷たい汗が出てきた。
「あん、なんや嬢ちゃん…」
春樹に似た人間は春樹に似た軽薄な、人好きしそうな笑みで鈴に近づいてくる。
同じ笑顔、同じ声、同じ姿。
その人は自分が愛した人そのものなのだ。
「あ…」
「なんや…化け物でも見とるみたいに…。俺そんな変な顔しとるか…?」
「いや…、」
春樹は死んだ。
あの炎の海に巻き込まれて。
死んだ、はずだった。
「お前…名前は…」
震える声で、尋ねる。
「あん…?トラや、トラ…」
「っ…!」
トラ。
それは…、春樹が自分が飼っていた犬の子供に名付けてくれた名前と同じ…。
これは偶然なんだろうか……
「一条家は…」
「あん…?」
「…いや…なんでも…ない……」
このトラと名乗った人物は本当に春樹なのか。
春樹じゃないのか…。
いや、そんな事はどうだっていい。
また、会ってしまったのだ。春樹に似た人間に。
会いたくないと思っていたのに……。
会ってしまった……
自分に関わる人間は不幸になるというのに…
「じゃ…じゃあ…」
逃げるように、踵を帰す。
まだ一緒に話していたかった。春樹に似た人間と
でも…
「待てよ、」
逃げる鈴の手を握る、トラ。
「あんた、なにもんや…俺の何をしっとるんや…」
怖いくらい強い瞳で尋ねるトラ…。
その瞳が自分が唯一信じ愛した春樹と重なり…
苦しくなるほどの激しい感情が胸をまく。
「触るな…!」