世界遺産に登録されている栃木県日光市の輪王寺で、大名にふんした人たちに山盛りのご飯を無理やり食べるよう責めたてる伝統行事「強飯式」(ごうはんしき)が行われました。

強飯式は、江戸時代に、威張っている大名を懲らしめるため僧侶が山盛りのご飯を無理やり食べさせたことが始まりとされる伝統行事です。

2日は、輪王寺の護摩堂に羽織、はかまで大名にふんした人たち5人が座り、その前に山伏姿の僧侶が次々と進み出ました。

そして、3升分のご飯を山盛りにした巨大なおわんを差し出して「こうべを下げよ」、「75杯残さず頂戴しろ」などと大きな声で責めたてました。

大名たちは、恐れを成して一口も食べることができず、おわんを頭の上にかざしたまま額を床にこすりつけて許しを求めていました。
2日の強飯式には大勢の観光客が訪れ、大名と山伏たちのユーモラスなやり取りを楽しんでいました。
栃木県内から見に来たという女性は、「初めて見ましたが、伝統の行事らしくてすばらしかったです」と話していました。
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