無症状のコロナ濃厚接触者は隔離廃止を 国に大阪・吉村知事要望

6/17(金) 17:24
毎日新聞

 大阪府の吉村洋文知事は17日、新型コロナウイルスの濃厚接触者が一定期間隔離される措置を巡り、無症状者については廃止するよう国に要望した。吉村氏は4月、家族の感染で自身が濃厚接触者になり、隔離について疑問を呈していた。

 濃厚接触者の隔離期間について、国は原則7日間としている。隔離期間中の4、5日目に検査で陰性を確認できれば、5日目の隔離解除も可能としている。

 要望では、マスク着用などの感染対策や健康観察を行うことを前提に、無症状の濃厚接触者については行動制限の緩和を早急に検討し、方針を示すよう求めた。リスクの高い高齢者や基礎疾患のある入院患者と接する機会のある施設職員や医療従事者らについては、検査の徹底などの重点的な対策も要求した。

 このほか、重症化リスクの有無に関わらず処方できる新型コロナの飲み薬を適正かつ迅速に承認し、薬局などへ十分に供給することも要望した。

 濃厚接触者の隔離廃止について、府は医療の専門家らでつくる会議に諮り、「マスクなどで対策をすれば感染リスクは低い」と賛同を得ていた。吉村氏はこの日、「症状のない濃厚接触者を隔離するのはやめましょう」と改めて訴えた。