いつも同じものを頼んでいるけど別にそれが好きで食べているわけじゃない、って誰が話してたんだっけ。何で聞いたんだっけ。

好き嫌いは少ない方だと思っていたけど、気分で食べたくないものは多い。例えば、魚介系スープはあまり好きではないけど今日はシーフードラーメンが食べたいとか、トマトスープは苦手だけどミネストローネが食べたいとか。
そういうものって世の中の人たちもそういう気持ちだと思っていたけど、ある友人に一々指摘される。
食べれないわけじゃないけど食べたくないものはそれはもう嫌いな食べ物だと。

違うんだよなあ。第一、他人の食べ物の好き嫌いを突っ込んで聞く人なんて少ないだろうし、ほとんどの人はアレルギーでもない限り覚えないだろう。
そう思うと、この友人の発言はとても嬉しい気持ちになるのだけど、いや、違うんだよなあ。

嫌いな食べ物ではないんだ。その時の気分でなんとなく食べたくなる。でも普段はわざわざお店に行き注文してまで食べたい料理ではない。でもその時の気分ですごく美味しそうな魅力を感じる。

最近はもうあれこれ考えるのが面倒で、このお店はこの料理、この飲み物。何が食べたい?と聞かれたらその時の気分ではなく当たり障りのない答えを用意していつでも何も考えずに食べられる料理を思い描いている。

頼むものを決めていて好きだからと食べているわけじゃない、って話、どこで聞いたんだっけ。
まさにこれなのだ。もう頼むものは決めてしまった。悩む時間が大幅に短縮されるが、美味しさは半減している。ただ、もう、ふらっと行くことになった外食で何を食べるとか考えるのがもう面倒でしかたない。もうこれでいいことにした。

夏になってやたらアイスコーヒーを飲むのはそのせいだ。別にアイスコーヒーは好きではない。コーヒーはホットに限る。でも、私の大好きなオレンジジュースがドリンクメニューにない場合紅茶は飲めないので消去法でアイスコーヒーに辿り着く。結果、やたらアイスコーヒーを飲むはめに。

飲みたいわけじゃないアイスコーヒーを飲む。ここしばらく、私の中での小さな苦痛である。